2019年11月14日
殺さない彼と死なない彼女 11.15(金) 公開

【あらすじ】
学校でたまにみかけるであろう“痛い”女子。鹿野なな(桜井日奈子)突拍子もない行動・言動で周囲を驚かせる。自分自身が一番嫌いでリストカット常習者でもある。THE BLUEHEARTSの「ロクデナシ」「終わらない歌」を教えてあげたくなるようなの超が付くほど不器用なやつ。
そんな鹿野と同じクラスメイトの小坂れい(間宮祥太朗)
この男もなかなかのクセの持ち主。学校でたまにみかけるであろう“超面倒くさがり屋”面倒・やる気がないと言いながら何事にも興味が持てなくなり、留年するほどに至ってしまう。初対面の人にも平気で暴言を吐く。ヤンキーなのか、ただただ無愛想な人なのか。鹿野と同じくもし知り合いにいたらTHE BLUE HEARTSの先の2曲を教えてあげたくなる。
とまぁ、変化球な二人がひょんなことから行動を共にするようになるが…というお話。
(その他きゃぴ子と地味子、撫子と八千代など周囲をとりまくいろんなキャラの物語にも注目)
【観て思ったこと】
何だ、このタイトル。登場人物も変化球ならタイトルまでゴリゴリかよ。加えてイケメンと美女の学園恋愛ものでしょ(間宮さんと桜井さん好きですが)と観る前は思っていたんです。私も。
タイトル→観る→涙腺爆発→終わる→タイトル(納得)
まさか、号泣するとは。やられた。マジでノーマークだった。観て良かったと思った本作。トリックや手法や演出など全部にやられた!あまり物語に触れずにテンションだけでご紹介させて頂きます
(原作知らない方は知らないまま観てください!ご存知の方はネタバレするような無粋なマネはご遠慮ください。)
冒頭で出る“すべての眠れぬ夜に捧ぐ…”ん?といきなり掴まれる。
たまに周囲のみんなが、なんで世の中楽しく過ごせてるのか不思議に思ってしまうことあるのではないでしょうか?きっと学校でも仕事でも家庭でももう無理!きっつ!とぶん投げたくなるようなときだってあるはずなのに、割かしみんな卒なくこなして見える。みんなうまいこと世の中を渡っているなって、それが間違っていることのかのように思えて、すごく身勝手に僻んでしまうようなこの感覚。挙句、楽しいこともあるはずなのに気付けず、悲劇の主人公をキメ込んでしまうような…。
強く凜と振る舞うことを心掛けても否応なしに襲ってくる“それ”ルーザーズクラブのような最高の仲間がいたら別ですけど多分、人によっては薬でも、酒でも、趣味でも抑えられないこの症状。ワクチンもなく、ただただ精神と身体に鞭を打ち奮い立たすしかないとされていましたが…
この度、特効薬が見つかりました。
本作「殺さない彼と死なない彼女」でございます。
ただご注意頂きたいのは、劇薬です。
甘酸っぱい・爽やか・イケメン・可愛い・胸キュンの成分も少し配合されておりますが、待ち受けるのは強い成分(衝撃)・これだけナデナデしておいて、いきなりボディにズドン!ときます。
(フット後藤さんのパワーワードを借りるなら「高低差ありすぎて耳キーンってなるわ!」)
結局のところ強い成分打ち込んで、“抗体”を作らせるこの荒療治。畳み掛ける泣けるシーン!
でもやはりデトックスでしょうか、眼球から液体を出しすっきりできました。
すこし世の中がカラフルになったような気がする。
(この映画も冒頭少し色味が薄く、物語進行によって色味が強くなる気がする!演出なのか、勘違いかはわかりませんが…。)
それぞれ感想はあると思いますが、思っているよりも、自分が知らないだけでみんな不安やドラマがある。僻む・無関心・否定なら誰だってできることなんだぞと説教くらった気分。
月並みなことを言いますと、何気なくすごす毎日はすごく大事。そんな気分になる映画でございます。
どこかで聞いた“他人と過去と自分と未来のおはなし”です。
当たり前を改めて考えさせてくれる本作。多分ですが誰かと会いたくなるのでは。
少しだけ誰かと過ごすことが特別になる今からの季節。
あなたのストライクになって頂ければ幸いでございます。
#鹿児島ミッテ10。
#殺さない彼と死なない彼女。
#多分泣けると思います。
#デートに是非
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